おねしょ外来|ひよし小児科|佐賀県鳥栖市の小児科・おねしょ・便秘・アトピー・喘息

〒841-0052佐賀県鳥栖市宿町1268

0942-82-2677

WEB予約
院内イメージ

おねしょ外来

おねしょ外来|ひよし小児科|佐賀県鳥栖市の小児科・おねしょ・便秘・アトピー・喘息

夜尿症(おねしょ)について

お子さんの夜尿症(おねしょ)は、決して「やる気がない」「甘えている」「怠けている」ために起こるものではありません。成長の過程でみられる症状のひとつであり、多くのお子さんが経験します。

夜尿症はなぜ起こるの?

夜尿症には主に次の3つの要因が関係しています。

①夜に作られる尿が多い

通常は夜になると体の中で「尿を少なくするホルモン」が増えます。しかし、この働きが十分でないと、夜間にたくさんの尿が作られ、膀胱にためきれなくなります。

②膀胱にためられる尿の量が少ない

膀胱は風船のような役割をしています。成長とともに少しずつ大きくなりますが、お子さんによっては年齢に比べて十分な量をためられないことがあります。

③尿がたまっても目が覚めにくい

夜尿症のお子さんは、膀胱に尿がたまったことを脳がうまく「起きるサイン」として受け取れないことがあります。

本来は、

1

膀胱に尿がたまる

2

尿意を感じる

3

目が覚める

4

トイレへ行く

という流れになります。
しかし夜尿症のお子さんでは、

1

膀胱に尿がたまる

2

尿意のサインは出ている

3

うまく目が覚めない

4

寝たまま排尿してしまう

という状態が起こります。
これはお子さんの性格や努力不足ではなく、脳と膀胱の連携がまだ発達途中であるためと考えられています。

なぜ昼間の水分摂取や定時排尿が大切なの?

「おねしょをするのに、なぜ昼間はしっかり水分を飲んだ方がよいのですか?」と質問されることがあります。
実は、昼間の飲水や排尿の習慣は、夜尿症の改善にとても重要です。

尿意を感じる力を育てるため

膀胱が少しずつ膨らむことで、

  • 少し尿がたまった感覚
  • かなりたまった感覚
  • トイレに行きたい感覚

を脳が学習します。
この経験を積み重ねることで、膀胱から脳へのサインがより発達していきます。

膀胱と脳の連携を育てるため

膀胱は単に尿をためる袋ではなく、脳と常に情報をやり取りしています。
昼間に十分な飲水を行い、2〜3時間ごとの定時排尿を続けることで、さまざまな段階の尿意を経験し、その感覚を脳が学習します。
この積み重ねによって、尿意を感じる力や、夜間に尿意で目が覚める力の発達につながると考えられています。

体のリズムを整えるため

昼間にしっかり飲み、夕方以降は飲み過ぎないことで、
「昼間に尿を作り、夜は尿を減らす」
という自然なリズムが作られます。

便秘を改善するため

夜尿症のお子さんには便秘がよくみられます。
直腸に便がたまると膀胱が圧迫され、尿をためるスペースが小さくなります。
十分な水分摂取は便秘改善にも役立ち、結果として夜尿症の改善につながります。

夜尿症の治療について

排尿日誌(夜尿日誌)の作成

夜尿症の治療では、まず現在の状態を正しく把握することが大切です。
そのため、排尿日誌(夜尿日誌)をつけていただきます。
記録する内容としては、

  • 夜尿の有無
  • 排尿時刻
  • 飲水量
  • 便通の状況
  • 起床時尿量
  • 日中の最大我慢尿量

などがあります。

起床時尿量の測定

朝起きて最初の排尿量を計測します。
起床時尿量は、夜間にどれくらい尿が作られていたかを推定するために重要な情報です。
夜間尿量が多い場合には、「多尿型」の夜尿症が疑われます。

日中の最大我慢尿量の測定

昼間に強い尿意を感じた時点で排尿し、その尿量を測定します。
これは膀胱にどれくらい尿をためられるかを評価するための検査です。
年齢相当より少ない場合には、「膀胱容量低下型」の夜尿症が考えられます。

生活習慣の改善

まず大切なのは、

  • 朝食をしっかり食べる
  • 昼間に十分な水分をとる
  • 2〜3時間ごとにトイレへ行く
  • 便秘を治療する
  • 塩分をとり過ぎない
  • 夕食時以降は水分のとり過ぎを避ける
  • 寝る前に2回排尿し、膀胱内の尿をできるだけ空にする(眠前2回排尿)
  • 体を冷やし過ぎないようにする

という基本的な生活習慣です。
特に眠前2回排尿は、就寝直前にもう一度排尿することで膀胱内の残尿をできるだけ少なくし、夜間の尿失禁を減らす効果が期待できます。
また、夕食後から就寝前にかけての過剰な水分摂取は夜間尿量の増加につながるため、適度な制限が勧められます。目安として、夕食以降の水分摂取はコップ1杯程度までとし、それ以降どうしても喉が渇く場合は、水分をたくさん飲む代わりに氷を1個口に含むようにしてみましょう。
さらに、体が冷えると尿が増えたり膀胱が刺激されたりすることがあるため、寝るときの服装や寝具にも注意しましょう。

アラーム療法

下着やパッドが濡れるとアラームが鳴る治療です。
これは単に起こすためではありません。

1

「膀胱がいっぱいになる」

2

「アラームが鳴る」

3

「目が覚める」

という経験を繰り返すことで、膀胱からのサインで自然に目が覚める力を育てる治療です。

お薬による治療

排尿日誌や検査結果から夜尿症のタイプを評価し、それぞれに応じた治療を行います。

多尿型(夜間尿量が多いタイプ)

夜間に作られる尿が多い場合には、抗利尿ホルモン製剤(デスモプレシン)を使用することがあります。
この薬は夜間の尿量を減らし、膀胱にためきれないほどの尿が作られるのを防ぎます。
修学旅行や宿泊行事などの際にも有効なことがあります。

膀胱容量低下型(膀胱にためられる量が少ないタイプ)

膀胱容量が小さい場合には、

  • 昼間の十分な飲水
  • 定時排尿
  • 排尿習慣の改善

を中心に行います。
膀胱に尿をためる経験を積みながら、適切な膀胱機能の発達を促します。

尿意未成熟型

尿意を感じる力や、膀胱から脳へのサインを認識する力が十分に発達していないタイプです。
この場合は、

  • 定時排尿
  • 十分な昼間飲水
  • 排尿日誌の記録
  • アラーム療法

などを行いながら、膀胱と脳の連携の成熟を促します。

排尿筋過活動型

膀胱が十分に尿をためる前に勝手に収縮してしまうタイプです。
昼間に、

  • 頻尿
  • 急な尿意
  • 尿失禁

などを伴うことがあります。
この場合には、

  • 定時排尿
  • 便秘治療
  • 排尿習慣の改善

に加えて、必要に応じて膀胱の過剰な収縮を抑える抗コリン薬やβ3作動薬などを使用することがあります。

ご家族へのお願い

夜尿症はお子さん自身が一番困っていることが少なくありません。

  • 叱らない
  • 比較しない
  • 焦らない

ことがとても大切です。
夜尿症は成長とともに改善することが多く、適切な生活習慣や治療によってさらに改善が期待できます。
私たちは、お子さんの成長を支えながら、一緒に夜尿症の改善を目指していきます。不安なことや困ったことがあれば、いつでもご相談ください。

TOP